前回の記事では、確認待ちになっていたセットバック問題に関して
設計をお願いしているビオフォルム環境デザイン室から、連絡がありました。
セットバック対応について
結論から申し上げますと、dodoの建築予定地は、セットバック対象地域でした。
そして、前回の記事に記載したセットバックの条例とは違う条例でした。
誤った情報を載せてしまい、すみません。
今回建設予定地が該当するのは、正しくは市街地環境整備事業に関する条例であり
緊急車両を通りやすくする等の目的ではありませんでした。
確かに、建設予定地の周辺は緊急車両が通れなくなるほど狭い道路ではないです!
条例の目的は以下の通り。
土地並びに建物の計画的かつ効果的利用を図り、もって市民の快適な生活環境を維持・促進するとともに、中心拠点の魅力向上を推進することを目的とします。
この目的を達成する方法として「1mの壁面後退」=セットバックという手段が用いられるとのこと。
では、具体的にセットバックした際にその場所(あくまでも私有地なのですが)は
どのように使うのでしょうか?
以下の通り。
- ベンチやみどりの設置
- 通行人のためのオープンスペース
※設置物は土地に定着しないものとする
つまり…
すでにある道路とは別に、私有地内に通行人が通れるスペース(歩道)や
通りすがりの方が利用できるベンチ
街の景観をよくする緑を敷地内で確保してください!
そんでもって塀は作らないでね!ということでした。
うーん。。。なんとも言えないですね。
というのも、これは結果的に、道路を広げるということになるわけで。
道路を広げるということは、車の通りが激しくなりそうです。
現時点でさえ結構暴走車が多いと感じているうえに
わざわざ道路を広げてしまえば、さらに悪化しそうで心配です。
また、タバコやゴミのポイ捨てが増えないか?
通りに面した端だけとはいえ、敷地内に人が出入りできること
などに若干の心配が募ります。
そこで、細かい条件など不明確な部分も多いこともあるので
一度一緒に行政に確認しに行ってみましょうか?
とビオフォルムさんよりご提案頂き日程調整も行いました。
しかし、打ち合わせをしていく中で
『そもそも、そこに固執する必要がある?』
という疑問が沸々と湧き上がってきました。
整理してみると
- 敷地自体は広い
- 家族が生きていくために必要な家を作るので、暮らしに合わせたシンプル設計が良い
- 子供が一人暮らしを始め、夫婦のどちらかが亡くなってしまった時に、広くなり過ぎない方が良い
- 緊急車両などは通りやすい
- 暴走車から歩行者を守ることが出来る(歩道がない細い道だが結構スピードを出す車が多い道路です)
- ゴミは拾えば良い
こうしてみると、わざわざスケジュール調整をして行政と話をするまでもなく
シンプルに家屋を敷地中央に寄せ、
規定に従い1mのセットバックをすることが
一番ストレスなく進んでいくような気がしました。
しかも、今回の家は外壁をがっつり作る予定もなかったので
土地に定着しない形の植木鉢でも置いてみましょうか
ということになりました。
これなら、植木鉢が抑止力となって
無茶な車の通りは抑えることが出来るんじゃないかな?と思ってます。
というわけで設計図に関しては、セットバックを念頭に入れて作成されたプランAをベースに進めていただくことにしました。
実際、プランAの方が住みやすそうな印象もありましたので嬉しいです。
設計図プランD
プランAをベースに設計を進めていただき数日。
新たにプランDが完成したとの連絡を頂きました。
設計図はこちら
↓↓↓↓
プランAをベースに敷地に収まるように全体的にサイズ調整されました。
相変わらずスッキリした間取りです。
動線もスムーズそうな感じ、あくまでも想像の中ではですが…
しかし!!
こうやって見ていくと、気になる点が出てきてしまうのも、人の性と言いましょうか。。。
- L字反転させたほうが良いんじゃないか説
- トイレの位置問題
2点が新たなる問題点として浮上しました。
その1. L字反転させたほうが良いんじゃないか説
現在L字型になっている間取りを反転させて逆L字型にしたら?
理由は、寝室の位置と日当たり、庭の景観です。
寝室の位置が道路面に位置しているため、
夜など気になるのではないかという点。
日当たりに関しては、日中寝室側から日が入ってくるため
寝室が日当たりの妨げになってしまう気がする。
庭の景観としては、畑で野菜づくりなどしたいと考えており
その様子を通る人の目に入る形にしたら面白いかな?
しかも、庭先で作った野菜を販売しちゃうとか…
そんな形で、近所の方と付き合うのも素敵かなと考えていました。
L字だと、閉ざされてしまわないか。
これらの問題に関して、ビオフォルムさんからの説明は以下。
”メリットは、ありません”
逆L字型にした場合、建物全体に対する日当たりがとてもとても悪くなってしまう
ということでした。
その2.トイレ問題
キッチンの隣にトイレがある。
これがなんとなく嫌。
臭いとか、ちょっと気になるじゃないですか。という妻からの指摘。
夫的には、「そこまで、気にする必要はないかな。」という感じでしたが
言われてみれば、気にしても良いのかな?という気持ちに。
しかし、トイレの位置を変更すると水回りをすべて変更する必要があり
なかなか大変な様子。
正直、大まかな間取りは気に入っており、間取り自体の変更はあまり考えていない。
そこで、これについては、24時間換気システムのための換気扇をあえてのトイレに設置するということで解決になりました。
24時間換気システムとは、2003年に法改正が行われ、戸建住宅にも導入が義務付けられました。
これにより我が家も例外なくどこかに設置する必要があった為、ちょうどよかったです。
また、24時間換気システムについては、いくつか思うところがあり、別記事として書きたいと思います。
こうして、間取りに関しては、大幅な変更はせずに進めていくことになりました。
ちなみに、設計士の山田さんは、間取りに関して以下のようにおっしゃられています。
間取りは、一つの懸念事項についてのみ解消するのではなく、様々な課題を総合的に勘案して作成する。
つまり、一つのデメリットを改善するにあたり
他のメリットが打ち消されてしまうような変更の仕方は勧められないということでした。
確かにそうですね。
注文者であるdodoは、すごく狭い視野で
こっちの方が良いかも?という感覚だけで間取りを考えていましたが、
設計者である山田さんは、もっと広い視野で全体を俯瞰していらっしゃった。
このように説明頂けると、ちゃんと考えていただいているのだなと安心しますよね。
模型(初出し!)
模型は、以前から見せていただいておりましたが、
アップするのを忘れてました!!
なんか忘れてると思ってたんですよ~。。。
こちら!
わーーーー!家だ!!!
いや~やっぱり模型あると違いますね。
すごく良いですよね~!
こうやってみると、かなり良い出来だと思っちゃいますよね~
細部とセルフビルドについて
こうして打ち合わせを行っていくにつれて、大体の間取りも確定してきたことで、細部を決めていく段階になりました。
- 物干し竿はどういうもの?
- 雨戸は入れる必要がある?
- TV台の横壁面にある壁をなくしたい
- コンセントの位置は?
- 解体する家の床板、棚板、階段板などの再利用は可能か?
- 解体に参加しても良いか?
また、以前からお願いしているセルフビルドについては
以下の作業をさせていただくことになりました。
- 家全体の土壁の作成
- キッチンの床タイル貼り
- 玄関の床タイル貼り
そして、パッシブデザインとして以下のシステムを取り入れることに
- そよ風
もちろん、設計にもパッシブデザインを取り入れてくださっているかと思います。
パッシブデザインについても、別記事にまとめますね。
ひとまず以上のような内容を決め、今回の打ち合わせは終了となりました。
次回からは、細部の打ち合わせです。
大きな修正点なく、スムーズに進んでいくことを期待したい!!
(自分達次第っ!!)