We tried to make “home”14.戸建て住宅解体におけるアスベストの危険性について調べてみた

スレート屋根 家づくり

前回の投稿に続き、旧居解体でのエピソードを綴っていきたいと思っていたのですが、当時を振り返っていたら色々出てまいりましたので!解体エピソードの前にプラスアルファを綴ります。

もし、皆さんが解体工事をする際には、あいつらが言っていたあんな問題もあったな~と思い出していただければ、事前にトラブルに巻き込まれることなくスムーズに解体にこぎつけるのではないでしょうか?

解体ですったもんだした私どもが特殊ケースであることを願っていますが!

尚、ここで記載している内容はあくまで個人の主観に基づく見解となります。dodo的な解釈となりますので、ご理解の程、よろしくお願いします!

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アスベスト問題

前回の記事で書き忘れてしまっていたこと。
実は、旧居の屋根はアスベスト含有建材を使用されていた可能性がありました。

というのも、アスベストが今のように規制される前は、一般的に使用されることが多い建材(屋根材など)にも含まれていたそうです。
旧居も、アスベスト建材を屋根で使用しているようでした。

理由は以下の2点です。

  • 屋根材がスレート材だった
  • 2004年以前の建築物である

2004年以前に建てられた住宅のスレート材には、アスベストが含まれる可能性が高いそうです。

元々アスベストは、断熱性、耐火性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、吸音性、吸着性、引張り力などに強いといわれ優れた素材として一般的に使用されていたそうです。

しかし、アスベストの繊維は極めて細かいため研磨機・切断機などの施設での使用や、飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において、作業員が吸引してしまったことによる健康被害が問題視されてきました。

そういった経緯から、2004年以降は、アスベスト含有建材の使用は原則禁止されており、一般に出回ることはなくなったそうです。

参考ー建築物等の解体等に係る石綿ばく露防止及び石綿飛散漏えい防止対策徹底マニュアル、第1章 石綿に関する基礎知識(環境省)

アスベストの種類と危険度

アスベストの使用に関しては、我が家のようにスレート材として成形された製品に含まれるものや、吹き付け材として使用されるもののようにいくつかの分類に分けられます。

その分類によって、解体時の危険レベルが1~3に分類され、解体作業時の対策が決められています。

危険レベル1

危険度・・・・非常に高い

対象物・・・アスベスト含有吹付け材

対策・・・防塵マスク、防護服などの適切な保護具の使用、ばく露防止対策、作業場の隔離や、前室の設置、届け出

危険レベル2

危険度・・・高い

対象物・・・アスベスト含有耐火被覆材、アスベスト含有保温材、アスベスト含有断熱材

対策・・・ばく露防止対策、作業場の隔離や、前室の設置、届け出

危険レベル1、危険レベル2の建材の使用箇所はビルやマンションに多く、一般的な住宅の建材としてはほとんど使用されていないそうです。

危険レベル3

危険度・・・比較的低い

対象物・・・その他のアスベスト含有建材(成形板など)

対策・・・適切な防護服や、防塵マスクの使用

一般の住宅では、スレート材などの成形板を使用していることが多く、危険レベル3に該当すると思われます。

で、何が問題かと言いますと、アスベストは、吸い込むことによる発がん性のリスクなどの健康被害。

レベル3のように、製品化されており、かつ、劣化していない状態のものであれば危険性は低いとされていますが、解体により破壊・破断されることで飛散してしまい、それを吸い込むことによる健康被害が心配されます。

また、廃棄する場合にも、指定された廃棄方法に則り廃棄する必要があり、廃棄費用も高額となります。

果たして我が家の危険レベルは!?

dodoが気になっていたことと言えば、庭に飛散したアスベストによる土壌被害、健康被害の可能性でした。

特に土壌に関しては、庭を畑にしたいという希望があったため、アスベストが含まれる土で作る野菜ってどうなの?と思っていました。

そのため、アスベスト解体時にも飛散防止を徹底してほしかったし、処理方法や、解体方法に関しても説明が欲しかったのですが。

結論から言えば、アスベストに関する対策は、、、

良く分からない

です。

ただ、上記記載している対策方法を見る限りレベル3であったことが予想されます。

なぜなら、旧居の解体時は飛散防止シートではなく、メッシュシートでした。
また、水まき養生と言われる散水によって湿らせた状態し飛散防止対策は取られているようでした。

実際の解体写真

さらに、高額になると思われた廃棄費用ですが、これはもともと工務店さんが出してくれた見積もりでは、アスベスト含有建材だった場合は別途費用を請求との記載がありました。

しかし、お願いした解体屋さんからは、見積もり以上の請求はありませんでした。

そのため、アスベスト含有建材は、スレート材にのみ使用されて、それ以外は使用されていなかったと予想されます。

ただ、解体時の飛散防止対策などに関しては、事前説明もないまま解体が始まり、終わってしまいました。

依頼者としては、事前にアスベストに関して考慮してもらうようにお話していたため、調査結果や作業方法など説明が欲しかったところです。

父に確認を取るも「必要なことはちゃんとやってるんじゃない?」という曖昧な回答。

アスベスト含有建材だったのかどうかすら良く分からない。

なので、結論、解体と言えどしっかりとコミュニケーションの取れる業者さんへ依頼しければいけないという事です。

特に今回のようにアスベストに関しては、吸引による健康被害が問題視されておりますので、周囲への気配りも必要です。

事前に調査結果などを共有してくれる会社を選びましょう。
まぁ普通はしてくれるはずだとは思いますが。。。

2023/5/13追記

令和4年4月1日より、個人宅のリフォームや解体に関しても事前調査報告が義務化されました。
我々のように不要な不安な思いはしなくて済むでしょう。

【環境省】アスベスト調査報告義務化発表資料
出典:4月1日から石綿の事前調査結果の報告制度がスタートします ~3月18日から電子システムによる報告ができます~

dodo的解釈

また、庭に飛散した可能性があるアスベストに関しては、

土に還った

と。そう考えることにしました。

釈然としない感じではありますが、人体への影響については飛散したアスベストを吸い込んでしまった場合。
粉塵に関しても、大気を汚染しないように囲いをするなどの規制はあるようですが、土壌に吸収されたものに関してまで、細かく規制しているものは見受けられないようでした。

そもそも石が原材料だしね、アスベスト。

廃棄建材を埋没させてしまっていることは問題になっているようですが、我が家ではありませんでした。コンクリートや石などは大量に埋まっていますが、屋根材は見受けられません!

という事で、土に還ってしまっているものについては、自然に任せることに。

肺に入ることはないだろうと信じて。。

さてこれで解体始まったなーと思うじゃない?ここからです。
怒涛の解体工事エピソードは!聞いてください。つづく。otto